毎日元気モリモリお日記

サブカル女子だいすき!!

タバコの匂いがする

 

タバコってカッケーよな。

 

って僕はずっと思ってる。でも僕のようなタバコに憧れるクソガキはどうやら絶滅寸前の旧式タイプの人間らしくこの考えは誰にも賛同されたことはない。

 

僕は昔からタバコの煙に巻かれながら成長してきた。父が無類のヘビースモーカーだったので、換気扇のある台所付近はいつもタバコの匂いがした。というか現在進行形で匂いがする。父の知り合いにも喫煙者が多く、小さかった僕は「男の人は全員タバコを吸うのが当たり前」と認識していたほどだった。

 

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そんな環境で育ってきたからなのだろうか、僕はタバコという存在に対して嫌悪感を感じたことは一度もない。だから友人がカラオケやゲームセンターにこびりついたタバコの匂いに顔をしかめているのを見る度に不思議な気持ちになる。

 

小学生の頃、副流煙による肺がんのリスクを保健かなんかの授業で知ったときもさして衝撃は受けなかった。へー。くらいの感想だった。今でも僕の中では副流煙には主流煙より有害物質が含まれていて云々みたいな話は「テレビを近くで見ると目が悪くなる」と同じフォルダに分類されている。フォルダ名は「そうかもしれないけど、だから何?」。左が正常な人の肺で、右が喫煙者の肺。だから何?

 

むしろそんなことより遥かに衝撃だったのは授業の中で先生が言い放った「タバコを吸ってる人とは距離を取ってください」という一言だった。みんな仲良く。イジメとか差別はダメ。短所も個性。だからみんなで助け合おう。道徳の時間ではそう教わったはずなのに「タバコを吸う」という個性はすぐ目の前で当たり前のようにハジかれた。当時の僕にはその言葉は差別を助長する言葉以外の何物にも聞こえなかったので、むず痒い気持ちを抱えたまま帰路に着いたことをよく覚えてる。嘘。小学生のときの僕はコロコロコミックを愛読するおバカキッズだったので先生の話になるとスイッチ切ってた。

 

そのときからなんとなく徐々に「喫煙者って肩身の狭い生き物なんだ」ということを理解し始めた。クラスで「タバコ吸ってる奴全員死ねよ」って言ってる奴が持ち上げられてるのを見て、ニュースで飲食店などの過剰な禁煙や分煙が話題に上がってるのを見て、僕のチューニングのズレが露呈し出した。そういう話を聞くたびに、こいつらは麦わらの一味からサンジが居なくなっても良いのかなと思いながら、特に嫌な気持ちになるわけでもなかったので聞き流していた。

 

タバコが絶滅の一途を辿るというのは時代の流れからして仕方のないことかもしれない。タバコを吸う必要性なんてこの世のどこにも転がってないしやたら煙を撒き散らして厄介だし、冷静に考えてみるとなんでタバコってこんな流行ってんだろうね。不思議。ダネッ。フシダネッ。

 

別に僕はタバコをカッコいいとは思うけど将来吸う予定はないので、何を擁護してるのかよくわからんくなってきたけど、哀れなニコチン中毒者をそんな必死になって責め立てる必要もないんじゃね、と思っちゃうけどな。

 

そりゃルールを守らないでタバコを吸うのは悪だよ。でも何事もモラルを破って初めて「悪」が成立するんでしょ。モラルを破る可能性を帯びてるだけの人を批判するのは見当違いも良いとこ。これは死ぬほど当たり前のことで、みんな分かりきってるはずなのにそれが喫煙の話になると一気に線引きが曖昧になる。そんで曖昧な線で喫煙者全体を囲んでまとめて「悪」とみなす風潮はちょっと気持ち悪い。おちんちんが付いてる奴を全員露出狂扱いしてるようなもんじゃん、それ。

 

多分僕の父はどれほどマルボロの値段が高騰しようと、死ぬまでタバコを吸い続けるだろう。僕はタバコの匂いがする家でこれからを過ごす。もし無くなったらちょっと寂しい。

 

 

 

 

 

 

柄にもなく少し真面目なこと書くと上手くまとまらないので次からは平常運転、ピョエッピーィ!!